小児歯科

こどもの口は健康への扉

こどもの頃の生活習慣は、そのあとの生涯にそのまま引き継がれます。食事のスタイル、お口の中の環境、といった歯科に関連する要素も同じです。こどもの頃に、むし歯になりにくい環境をつくることができれば、一生むし歯にならずに済むといっても言い過ぎではないのです。歯科を扱う私どもにとって、ご家族がお子様の口の中に興味を持たれることは大変喜ばしいことです。こどもの歯・口の中についての正しい知識をもつことで、お子様の将来の健康を作る第一歩となります。気になることは、その都度ご相談下さい。

はえはじめが勝負

歯がはえてくる時期は、個人差はありますが、ちょうど離乳食が始まる頃です。実はこの頃から、生涯むし歯になりにくい歯質・生活習慣をつくるポイントがかくされています。この時期に何をすべきか正しい知識を得るために、当院では、妊婦さんの口腔ケア指導から出産後の育児アドバイスを行っております。お子様の健康な口腔環境は、ご両親と我々が協力してつくっていくものなのです。
小児の生活環境は、その後も様々に変化します。食事内容、回数、歯磨きの上達度など、その子の環境を把握し、メンテナンスの間隔やアドバイス内容を変えて対応しています。

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上越市では、乳幼児のフッ素塗布、小学校でのフッ素洗口に力をいれており、12歳時までの平均むし歯歯数は減ってきています。しかし、むし歯はなくても歯肉炎にかかっている子供が多く、生活環境の変化から中学校に入ってからむし歯にかかる子供たちが、まだまだ多いようです。当院では、一生涯自分の歯で健康に暮らしてもらうことが目標ですので、むし歯も歯肉炎もないうちから管理し、その子の生活環境も含めたリスクにあわせてプロフェッショナルケアを行っています。

当院の治療概念

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当院では、一生涯自分の歯で健康に暮らしてもらうために、悪いところがなくても歯科医院への来院をお願いしています。そのため、小児歯科では、来院することは怖いことではなく、楽しいことだと感じてもらうことを大切にしています。
そのために乳歯のむし歯治療は、ART(Atraumatic Restorative Treatment)という手用切削器具を使用した治療を中心に行っています。歯を削る量を最小限に抑えた治療方法であり、子供たちの不安や負担を軽減させることができます。時には穴があいていても進行止めのみを使用し、わざと治療しない場合もあります。
この方針は、その後再石灰化が促されることが条件であり、むし歯の原因が改善されていなければ、予後が悪くなることがありますので、メンテナンスをうけていることが必須です。

当院の小児担当医は、矯正の専門的知識を備えております。(日本矯正歯科学会認定医取得)よって、むし歯も歯肉炎もなく、きれいな歯並びで一生涯自分の歯で健康に暮らしてもらうための知識と技術を提供しています。

生えたての歯は、弱くむし歯になりやすい状態です。ただ、フッ素がより効果を発揮するのもこの時期の歯です。生えたての歯にフッ素によるケアを行うことで、より効率的なむし歯予防につながります。